俳優になりたい人のノート 39話

俳優になりたい人の日記

T1プロジェクトの演技クラスでは、「人間ドラマ」と称する人間観察の発表をします。

役者として必要な、観察力や洞察力、感情を感じ取る力を養い、

整理して相手に伝える訓練です(だと思います)。

2018年5月26日のメモでこんなのが出てきたのでUPします。

「こんな感じなのかあ」と思っていただければと思います。

☆電車で赤ちゃん連れの若いお父さんを、おばちゃんが睨みつけた話☆

※メモの内容
あさ10時前、某サブカル感ある駅からベビーカーを押した男が乗車。
・30くらい
・アウトドアなカッコでクリエイター風。
・鼈甲風のまるしかくメガネ。(ウェリントン?)
・ジーンズとポロシャツは新品、靴とリュックは使い込んでる。
・正確な幅の裾折り返し、けつポッケからチラ見せハンカチ。
・体毛が濃い目。

赤ちゃんは性別不明。
・パツッン前髪。(クレラップ風。チコちゃん風
・オレンジのベビーカー中古。おもちゃがすごく少ない。

おばちゃん
・ブルーのカーディガン
・60前後くらい
・収入は高くないけど、安心して死ねるくらいの資産はありそう。
・一見すると主婦だけど、零細企業の家族役員とかで出てきそうな感じもある。
・コンサバティブな服装( 何個も指輪をするタイプではなさそう。)
・左手に指輪はしてない。
・右手の薬指になぜか指輪2つ。
・手首側の指輪は、なぜか飾りがついてる方を指先に向けている。
・指先側の指輪は金の結婚指輪。なぜ右手?

※以下おばちゃんのプロファイリング
若くして夫と死別?
手首側の指輪は母の形見でサイズが合わないから?
肌身離さず持っていたいけど、他の指だと違和感があるから、薬指にはめて落ちないようにフタしてる?
大切な人の思い出は右手の薬指って決めてるのかも。

※つまりこんなストーリー?
おばちゃんは、お母様と死別して、1人になった。
夫が死んでなくて、子供の1人でも設けてれば、1人じゃなかったのになあという目か?
その割には怒りがこもってたから、音信不通の息子がいる?
サブカルっぽい女との結婚に反対してたけど、女の方が子供できたとか言ってさらって行った?


☆以上の観察・考察から、実際に話した内容はこんな感じ

昨日のダンスレッスンに向かう途中の話なんですが、
時間は10時くらい、某線の車内でドアにもたれて立ってたら、江古田駅で反対側のドアが開いて、1人の男性がベビーカーを押して入ってきました。

年齢は30過ぎくらい、ヒゲ面にウェリントンのメガネにキャップというサブカルとかオシャレでオーガニックなライフスタイルが好きそうなお父さんと、
おとなしい前髪ぱっつんでクレラップのCMの女の子の頭をした赤ちゃんでした。
赤ちゃんの年齢からしてベビーカーは中古、おもちゃが一個しかないことが気になりました。
あまり経済的に恵まれてるとは言いがたく、貧乏じゃないけど慎ましく暮らしてるという感じでした。
その人がくるっと回って、自分が入ってきたドアの方に向いた時、
ドアの脇の席に座ってたおばちゃんがすっごい嫌そうな顔で赤ちゃんを睨みつけたんです。

赤ちゃんは泣きわめく訳でもなく、そんな迷惑かけるような感じの親子じゃないのに、
なんでそんな顔で睨むんだろうと思って、今度はおばちゃんを観察してみました。

雰囲気的には清宮幸太郎とドコモと自民党が好きそうな、あんまり尖った感じのしないおばちゃん。
年齢は60歳くらい。身なりは清潔感があるけど、おばちゃんパーマで化粧っ気なし。
オシャレにそんなに興味はない感じ。
とはいえ服の色はブルーで統一感があって、
オシャレに興味ないけど他人に好感を持たれる服装を心がけていて、
コーディネートのコツ!みたいなのははずはないあたりから推察して、
某線沿線に昔たくさんあった零細町工場の経営者一族なんじゃないかなと思いました。

で、手を見ると結婚指輪と思しき金の指輪が右手の薬指にあったんです。
おそらく、旦那をなくして、それ以来右手に付けてるんじゃないか、と思います。
さらにその薬指に指輪がもうひとつ。
おそらくプラチナの、このおばちゃんは選ばないだろうなという凝った形の指輪をつけていて、たぶんサイズもあってなくて、落ちないように結婚指輪でフタをしてるって感じだったんです。
これはお母様の形見かな?と思いました。
しかもその馴染んでない感じからして、亡くなったのは最近なんじゃないかと推察します。

で、赤ちゃんに憎しみの顔を見せた理由なんですが、
実はこのおばちゃんにはこのお父さんくらいの息子がいて、
結婚を反対してた女と子供が出来たとか言って駆け落ちしたんじゃないかと。

若くして旦那が死んで、それでも工場を守って一人息子を育てて、
その大事な跡継ぎ息子が、商工会と青年会議所の保守的な価値観とは相容れないサブカルっぽい女に引っかかって家を飛び出して。
ずいぶん昔の話だからなかったことのように生きてきたけど、
母親が亡くなって1人になって、こんな時に息子がいてくれたら、
と思っていたところに息子と同じような面影を持ったお父さんと、サブカルっぽい赤ちゃんを見てしまって、
思わずその当時の女への怒りが赤ちゃんにむいてしまったのかな、と思いました。


※この『人間ドラマ』の評価は「まだまだ表面的な情報にフォーカスして内面を感じられていないけど、指輪の違和感に気づくのは成長した」という評価でした。てか、改めてみるとやはり失礼なトレーニング方法だなあと思います。やるけど。

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