別府でライスボール山本さんからもらったぬいぐるみの中に、プーさんがいました。
「なにかをする」ことに疲れたとき、
我々は絵本を開いて100エーカーの森に帰り、
つかの間の「なにもしないをする」ことを楽しみます。
ならばきっと、プーさんもきっと気まぐれに、
本を開いて「なにかを成す」世界をのぞいているのではないか、
と考え、この作品を作りました。
プーさんが読んでいるのは、世界で7000万部を売り上げた、
成功哲学の祖 Think and Grow Rich (『思考は現実化する』)です。
20世紀を通して今もなお、「なにかをする」人々の道しるべとなっている大著。
これは奇しくも、クリストファー・ロビンがプーさんに別れを告げた、
The House at Pooh Corner (『プー通りにたった家』)と同じ1928年に発売されました。
我々の日常は、プーさんたちの目からは荒唐無稽に見えるかもしれません。
我々がプーさんの世界を愛するように、彼らもまた我々の世界を愛してくれるのでしょうか。